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「両頬にうっすら広がる、青みがかった茶色いシミがある」「市販のシミ用化粧品を使っても変化が乏しい」というご相談には、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)が背景にあるケースがあります。ADMは一般的な「シミ」とは出る位置・色合い・反応する治療が異なる病態です。本記事では、ADMの基本と治療の考え方を中立的に整理します。
※本治療は自由診療です。費用・効果・反応・副作用には個人差があり、全ての方に同じ結果が出るわけではありません。

ADMとはどんな状態ですか?

結論からお伝えすると、ADMは皮膚の真皮層(深い層)にメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が現れる状態とされる病態です。後天性に20〜30代以降に出てくることが多く、両頬・こめかみ・額・鼻翼などに、青みがかった褐色〜灰色の小斑として広がります。

  • 出る位置:両頬・こめかみ・額・鼻翼など、左右対称に出やすい
  • 色合い:青みがかった褐色〜灰色(青あざと混同されることもある)
  • :数mm程度の小さな斑が複数集まって見えることが多い
  • 出現時期:20代以降に徐々に目立ってくることが多い
  • 見た目の類似:肝斑・そばかす・老人性色素斑などと重なって見えることもある

ADMは「シミ」と一括りにされやすい一方、色素のある場所が真皮(深い層)という点で、表皮中心のシミとは別の考え方が必要になります。

💡 ポイント
「シミ用化粧品で反応しない左右対称の青っぽいシミ」は、ADMの可能性が考えられる病態。診察で種類を判定してから治療を組み立てるのが現実的です。

一般的なシミ・肝斑との違いはどこですか?

ADMはほかの色素疾患と並んで存在することも多く、見た目だけでの判別は難しい場合があります。

項目 ADM 老人性色素斑 肝斑
主な層 真皮(深い層) 表皮(浅い層) 表皮中心(境界不明瞭)
出る位置 両頬・こめかみ・額・鼻翼 紫外線が当たる部位 両頬・額・口周りに左右対称
色合い 青みがかった褐色〜灰色 茶色〜濃い茶色 薄い褐色
境界 小斑が点在 境界がはっきり 境界が不明瞭
反応する治療 強い波長のレーザー治療が候補 スポット照射の選択肢 レーザー単独はかえって悪化することも

実際の診察では複数の色素疾患が重なっているケースが少なくありません。ADMと肝斑が混在する場合、治療を急ぐとかえって悪化することがあるため、診察での評価が出発点になります。

治療の考え方はどうなりますか?

ADMの治療では、真皮層の色素にアプローチするレーザー治療が候補となります。波長やパルス幅を変えた機器を、色素の深さと密度に応じて選びます。

  • 診察と評価:色素疾患のタイプ判定・他の疾患(肝斑など)の合併確認
  • テスト照射:反応・色素沈着リスクの確認のため、まず一部にテスト照射を行うことがある
  • 治療間隔:数か月(3〜6か月)の間隔をあけて複数回行うことが多い
  • 回数:3〜5回前後を目安に、反応を見ながら判断
  • アフターケア:紫外線対策・摩擦回避・保湿が前提
  • 経過観察:1回ごとに濃淡や色素沈着の有無を確認し、計画を見直す

すべてのADMが同じように反応するわけではなく、効果には個人差があります。「数回で完全に消える」と一律に約束できる治療ではないこと、炎症後色素沈着(PIH)が一時的に強く出ることがある点は、事前に共有することが大切です。

⚠️ 注意
急に色が濃くなった/形が非対称・境界がギザギザ/出血・かさぶた・潰瘍を伴う/大きさが急に変わる/1か所だけ他と明らかに違う色や形 — このような病変は、美容より皮膚科的な評価が優先される領域です。気になる病変があるときは医療機関でご確認ください。

どんなときに受診を考えますか?

次のようなときは、診察での評価をご検討ください。

  • 両頬・こめかみに、青みがかった色素が左右対称に出てきた
  • 市販のシミ用化粧品で大きな変化を感じない
  • IPLや一般的なシミ治療を受けても、なかなか反応しない
  • 自分のシミの種類が判断しにくい
  • 肝斑との混在が気になる

よくある質問

Q. ADMは何回くらいの治療で目立たなくなりますか?

A. 3〜5回前後を目安に、数か月の間隔をあけて行うことが多いです。反応・色素沈着の出方には個人差があり、回数や仕上がりも一律ではありません。診察で経過を見ながら計画を見直します。

Q. ADMと肝斑が混ざっていると言われました。同時に治療できますか?

A. 同じレーザーが両方によい結果を出すとは限らず、肝斑には別のアプローチが優先される場合があります。「強い治療を入れる前に、肝斑が混ざっていないか」を確認し、順番や治療強度を分けて考えることが多いです。

Q. 治療後すぐに白くなりますか?

A. ADMは真皮層の色素のため、表皮のシミのように「かさぶたが取れて白くなる」という経過にはなりにくいです。数か月かけて少しずつ色味が抜けていくイメージで、炎症後色素沈着が一時的に強くなる時期も挟みます。

当院で相談できる内容

  • ADM・肝斑・老人性色素斑・そばかすなどシミの種類評価
  • 複数の色素疾患が混在する場合の治療順序のご相談
  • ピコ秒レーザーなどによるADMへのアプローチ
  • 治療前後のアフターケア(紫外線対策・保湿・摩擦回避)の指導
  • 効果と限界・色素沈着リスクを含めたカウンセリング

📋 まとめ

  • ADMは皮膚の真皮層にメラニンを作る細胞が現れる病態で、両頬・こめかみなどに青みがかった色素として広がります。
  • 一般的なシミとは深さも反応する治療も異なるため、診察での評価が出発点になります。
  • 治療はピコ秒レーザーなどを数か月間隔で複数回行うことが多く、効果・反応には個人差があります。
  • 肝斑との混在では治療順序の判断が重要で、急に色が濃くなる病変や形の変化を伴う病変は皮膚科的評価を優先します。

※本治療は自由診療であり、費用・効果・反応・副作用には個人差があります。検査・診察のうえで適応をご相談ください。

監修:院長 齊藤
最終更新日:2026-05-17

参考文献:

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