お知らせ・コラム

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ヒアルロン酸注入の主なリスクは何ですか?
ヒアルロン酸注入で起こりうる反応は、頻度の高いものから稀なものまで段階で整理できます。「絶対安全」「副作用なし」と言える治療ではないことを前提にご理解ください。
比較的よくある反応(多くは一過性)
- 注入部位の内出血(青あざ)
- 腫れ・赤み・圧痛
- 注入直後の違和感・むくみ
- 軽度の左右差
これらの多くは数日〜2週間程度で落ち着くとされますが、出方には個人差があります。
注意したい反応
- しこり(被膜形成・凹凸・触れて分かるかたまり)
- 製剤に対するアレルギー反応(赤み・腫れ・かゆみ)
- 感染・膿瘍(細菌が入って炎症が広がる)
- 遅発性の炎症反応(数か月以降に腫れ・しこりが現れる)
- バイオフィルム(細菌が膜状に定着して慢性炎症の原因になる状態)
まれだが重篤な反応
- 血管トラブル(血管塞栓)による皮膚の壊死
- 血管塞栓による失明・視力障害(特に眉間・鼻・額周りの注入で報告)
- 重度の感染症
頻度は決して高くないものの、ゼロにはできません。「人気の高い治療=安全な治療」ではない点をご理解ください。
注入後に急な強い痛み・皮膚の白っぽい変色・網目状の赤み・視野の異常・激しい頭痛などがあれば、自己判断で様子を見ず、施術を受けた医療機関にすぐ連絡してください。
特に注意したい血管トラブルとは?
ヒアルロン酸注入のリスクの中で、特に知っておいていただきたいのが血管トラブルです。針やカニューレが血管内にヒアルロン酸を入れてしまうことで起こります。
血管がふさがれることで起こる代表的な事象は次のとおりです。
- 皮膚の血流障害:注入直後〜数時間以内に、皮膚の白っぽい変色・痛み・網目状の赤み・水疱・かさぶたなどが現れ、放置すると皮膚壊死に至ることがあります。
- 視力障害・失明:顔の動脈は眼を栄養する動脈とつながっており、眉間・鼻・額・こめかみなどの注入で、まれに失明が報告されています。
- 脳神経領域への波及:極めてまれですが、神経症状を伴う重篤例も知られています。
国内外のガイドラインや学会報告で、ヒアルロン酸の血管塞栓に対しては早期にヒアルロニダーゼ(分解酵素)で対処する考え方が示されています。施術直後に皮膚の強い痛み・色調変化・視野異常・激しい頭痛などがあれば、時間を置かず施術を受けた医療機関に連絡することが重要です。
トラブルを避けるために確認しておきたいことは?
ヒアルロン酸注入を検討する際、ご自身で確認しておきたいポイントを整理します。
- どの製剤を使うのか:国内承認の有無、特徴(硬さ・持続)の説明があるか。
- 解剖学的に注意すべき部位の説明があるか:眉間・鼻・額など血管トラブルが起きやすい部位を扱う場合、その説明があるか。
- 不調時の連絡窓口が明確か:夜間・休日の連絡手段、ヒアルロニダーゼによる対処体制があるか。
- 既往・服薬の確認があるか:抗血栓薬・自己免疫疾患・ヘルペス既往・最近の歯科治療・予防接種など。
- 「即日割引」「今日決めれば」など即決を強いる場面がないか:落ち着いて検討できる時間があるか。
「ヒアルロン酸が手軽な治療」というイメージは、リスクを軽視する方向に作用しやすい一面があります。値段やキャンペーンだけで決めるのではなく、合併症が起きたときに対応できる体制があるかを確認することが、結果として安全側の判断につながります。
なお、未承認医薬品・機器が使われる場合は、その旨と入手経路、国内承認製剤との違いなどについて事前説明があるかも重要なポイントです。
注入後に気をつけたいことは?
注入当日〜数日のセルフケアと、長く付き合うための観察ポイントを整理します。
- 注入当日は強いマッサージ・サウナ・激しい運動・大量の飲酒を控える
- 内出血を悪化させやすい血流亢進行動(長風呂など)を避ける
- 製剤に強い圧をかける施術(強いフェイシャルマッサージなど)はしばらく控える
- 強い腫れ・痛み・色調変化・視野異常があれば、自己判断せず受けた医療機関に連絡する
- 数か月後に新たな腫れ・しこりが出てきた場合も連絡する(遅発性反応の可能性)
ヒアルロン酸は時間とともに体内で分解されていく製剤ですが、「気軽に入れて気軽になくせる」とは限らない一面もあります。位置ずれ・しこり・遅発性反応への対処は、必要に応じてヒアルロニダーゼで分解する選択肢があり、これも診察のうえで判断します。
よくある質問
Q. ヒアルロン酸は元に戻せると聞きました。本当ですか?
A. ヒアルロニダーゼ(分解酵素)で溶かす選択肢はあります。ただし、酵素自体のアレルギー反応の可能性や、注入の影響が完全に消えるとは限らないこともご理解ください。
Q. 妊娠中・授乳中でも受けられますか?
A. 妊娠中・授乳中の方は通常お勧めしません。タイミングは診察でご相談ください。
Q. 何度も繰り返すと顔に何か残りますか?
A. 一部の製剤では長期にわたって組織内にとどまる可能性が議論されています。回数・量・部位は中長期の視点で計画的に判断することが大切です。
当院で相談できる内容
- ヒアルロン酸注入の適応とリスクのご説明
- 既往・服薬・体質に関する事前評価
- 部位別の選択肢(製剤・量)のご相談
- 注入後の経過観察と気になる症状への対応
- 必要な場合のヒアルロニダーゼによる対処
- ヒアルロン酸注入は、内出血・腫れなどの一般的反応に加え、しこり・遅発性反応・血管塞栓などのリスクがあります。
- 特に眉間・鼻・額周りでは、まれですが視力障害が報告されており、注意が必要です。
- 製剤・解剖の説明、不調時の連絡体制、即決を強いない説明姿勢が、安全側の判断材料になります。
- 注入後に強い痛み・色調変化・視野異常があれば、自己判断せず施術医療機関にすぐ連絡してください。
最終更新日:2026-05-15
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